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競合店調査と一緒に考える商業立地と店舗立地

▲この記事を音声でお聞きになる方はこちら(約14分19秒)


私たちのブログ(日々のこと)で反応を多くいただいているのが「自分でやってみよう!競合店調査(ストアコンパリゾン)」です。ご覧いただきありがとうございます。今日は競合店調査と関連のある商業立地と店舗立地についてお話しします。

はじめに

なぜ私たちのような経営コンサルタントでも商圏分析の専門家でもない者が商業立地・店舗立地についてお伝えするかというと、私たちの提供している”顧客化の対策”は店舗の有無で施策が異なってくるからです。商品販売計画も店舗で展開するのか、ECで展開するのかで検討する内容が変わってきますし、ビジュアルも店舗内のデザインバランスを加味する必要があるのかないのか、プロモーションは商圏を店舗とSNSを同一とするべきか否かなど、店舗の有無で検討すべき内容が変わってきます。

店舗のある場所が特殊だったりすると私たちの方で施策が組めない場合があります(力不足で大変申し訳ありません)。それと最後に述べますが商業立地と店舗立地を調べるか否か、そのタイミングによっても成果(売上やブランド認知など)への到達スピードが変化します。

今回お伝えするのはひとり経営の小売業の方向けの内容です。ひとり経営ではない方や投下する資本が大きい方、本格的な調査が必要だと判断したひとり経営の方は専門的な調査機関に依頼をお願いいたします。


商業立地と店舗立地

※厳密な定義や認識と異なる場合がありますBRIGADEではこの認識で今回の話をすすめていきますのでご了承ください※

商業立地とは店舗立地を含めた都市の商業環境のことで、その都市の商業について調べることを商業立地調査といいます。店舗立地とは店舗(物件)の周辺の環境のことで、それについて調べることを店舗立地調査といいます。

物件や立地を決定して資本(資金)を投下してしまうと簡単に移動することはできません。ですから決定する前に商業立地と店舗立地についてできる限り調べましょう。調査は物件を取得する前に行うだけで良いと考えがちですが、私たちをとりまく環境は目まぐるしく変化していますので、物件を取得するときだけでなく、取得したのちもどのように環境が変化しているのか定期的に調査を行う必要もあります。

商業立地と店舗立地を考える

小売店の店舗を検討するとき、必要となるのが商業立地と店舗立地それぞれの視点です。商業立地で都市の大枠を捉え、そこから地域の店舗立地に焦点を当てていきます。ここからそれぞれを見ていきましょう。


商業立地調査
店舗立地を予定している都市について以下の項目を調べます。商業立地を調べてから店舗立地調査へと進むとその土地や都市への理解が深まります。あくまでも目安ですのでご自身で必要だと思うことを加えて調査を行ってください。


都市の性格…その都市(○○市)の産業構造とその変化
観光によって栄えている都市であったり、かつては工業で栄えていたが数年前から変化しているなど都市自体の性格や性質。

都市計画…開発計画・整備計画など
その都市にどのような利用計画があるのか(都市施設整備計画や市街地開発計画など)。

人口の変化…人口の密度・増減
自然現象による密度の変化なのか、社会構造や情勢によるもの(上述の年の性格による変化含む)なのか。

人口の動向…生活者層・生活様式・購買習慣
都市の生活者層(ファミリー世帯・学生単身者など)や生活様式と購買習慣。

道路交通…主たる交通機関(鉄道・バス)の駅や停留所・道路の種類
都市の産業構造や変化に伴う交通機関の変化の有無・道路の特性(国道○○など)

近隣商圏…百貨店やショッピングモール・商店街など規模のある商業施設
その都市にどのような商圏があるのか。競合目線だけではなく顧客誘引力(お客さまを引き寄せることができる場所)の有無。


店舗立地調査
店舗立地調査では以下の項目を調べます。商業立地は後述する調べ方である程度机上のデータを見ることはできますが、店舗立地調査は実際に足を運んでみなければわからないことが多くあります。こちらもご自身で必要だと思うことを加えて調査を行ってください。

近隣条件…競合・隣接する店舗・交通状況
物件に近い競合(競合の店舗外内や品ぞろえなど)、隣接している店舗の有無(その業種や業態)、交通量や道路状況、駐車場の有無、騒音やゴミの対策など。

環境条件…敷地の日当たりや駐車条件など
環境状況(午前中しか日が当たらない・浸水の恐れがある)などや物件までに通行が困難な道路がある、駐車場が止めにくいなど。

法令規制…使用用途の制限・防火規定など
用途制限の有無や防火規定などの確認、建ぺい率や容積率の確認。

商業立地の調べ方

私たちが商業立地を調べるときに活用しているサイトや方法の一例をご紹介します。各サイトにツールの使用方法があります(申し訳ありませんが調査の代行や使い方の指導などは行っていません。ご了承ください)。

e-stat 政府統計の総合窓口 https://www.e-stat.go.jp/

政府統計の総合窓口(e-Stat)は、各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議で決定された「統計調査等業務の業務・システム最適化計画」に基づき、日本の政府統計関係情報のワンストップサービスを実現するため2008年から本運用を開始した政府統計のポータルサイトです。各府省等が実施している統計調査の各種情報をこのサイトからワンストップで提供することを目指し、各府省等が公表する統計データ、公表予定、新着情報、調査票項目情報などの各種統計情報をインターネットを通して利用いただくことができます。

e-stat|政府統計の総合窓口(https://www.e-stat.go.jp/)より引用


RESAS(地域経済分析システム)https://resas.go.jp/

地域経済分析システム(RESAS:リーサス)は、地方創生の様々な取り組みを情報面から支援するために、経済産業省と内閣官房(まち・ひと・しごと創生本部事務局)が提供しています。

自治体職員の方や、地域の活性化に関心を持つ様々な分野の方によって、効果的な施策の立案・実行・検証のためなどに広く利用されています。

RESAS – 地域経済分析システム(https://resas.go.jp/)より引用


その都市のホームページ

対象となる都市のホームページからは都市計画などが確認できます。自分が商いを営もうとしている場所、住んでいる場所の計画を見ると抱えている課題や今後の傾向に気づきもあります。その都市のホームページで調べる他、「○○市 都市計画」「○○市 整備計画」などで検索すると検索結果に出やすくなっています。

図書館のレファレンス・サービス

図書館のレファレンス・サービスを利用して必要な資料(地域の歴史や商いなど)の収集を手伝ってもらうのもおすすめです。
※図書館ですので調査代行や学習課題の回答などはしていません
※対応は各図書館によって異なります(メール対応ありなしなど)

おわりに

ここに2つの考え方があります。
正解・不正解ではないですし成果(売上やブランド認知など)に到達するスピードを問わないのであればどちらでも良いと思います。
※厳密にこの2つの考え方やタイプしかないのではなくあくまでも傾向です

【考え方1】
STEP1:商業・店舗立地を調査して現状と傾向を把握
STEP2:事業形態に沿った内装を含めあらゆるデザインの検討
※STEP1・2と並走して事業計画(資金繰りやプロモーションもある程度)検討済
STEP3:資金調達と実行スケジュール(+業者など実行者)の検討
STEP4:実行(スケジュール遅延を見越して前倒しでプロモーションを先行)

【考え方2】
STEP1:自分の好きな雰囲気の空間を検討
STEP2:自分好みの空き店舗を見て値段を調べる
STEP3:事業計画(誰に何をどうやって売る)を検討し借入または蓄えで物件を取得
STEP4:集客などの対策をする(HP・SNS・広告など)

あくまでも私たちの場合での話ですが、成果に到達するスピードという視点から考えると【考え方1】に近い流れで実行している方のほうが速い傾向があり、【考え方2】に近い流れで実行している方のほうが遅い傾向があります(ご予算やご自身のスキルによってもスピードは変わります)。

自分の理想のお店を持ちたいと思うとき気分が高揚し力が湧いてくるものです。その気持ちを大切に、これから物件を探す方は商業立地や店舗立地を調べながらその物件が事業にもたらす成果と到達までのスピードについても併せて検討してみてください。すでに取得している方はどのような環境に置かれている場所なのか今後の可能性を捉えることでより良い成果への足掛かりとしていただけたらと思います。


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